スクールカーストとは人気者度合によって学校の中で階層が分かれている様子を表した言葉です。
アメリカの学校にもこういった階層は存在していて、よくアメリカの学園映画の題材になっています。
今回はスクールカーストが出てくるアメリカの映画、5選をご紹介します。
ミーンガールズ(2004)
原題:Mean Girls
ミーンガールズはリンジー・ローハン主演のアメリカの学園コメディです。
ミーンガールズのあらすじ
主人公のケイディ(リンジー・ローハン)は両親の仕事の都合でアフリカからアメリカの学校に転校することに。
その学校のトップに君臨するのは、意地悪でお金持ちな女子のレジーナ・ジョージ(レイチェル・マクアダムス)だった。
ケイディはレジーナに誘われ、トップの女子グループに加わることになる。
ミーンガールズのスクールカースト解説
アメリカの高校のスクールカーストを如実に描き出した作品です。
レジーナ(レイチェル・マクアダムス)が学園の女王で、その取り巻きはおバカなブロンドのカレン(アマンダ・セイフライド)、お金持ちのグレッチェン(レイシー・シャベール)。
この3人が学校で一番イケてる女集団という設定です。
カレンもグレッチェンもレジーナのご機嫌取りばかりしています。
ケイディはアフリカからアメリカにやってきたばかりの転校生。
最初は友達もいないので便所飯をすることもありましたが、同じクラスの変わり者のジャニス達と仲良くなります。
そんな中ケイディの顔のかわいさに目をつけたレジーナは、ケイディを自分のグループに引き入れます。
最初は芋っぽかったケイディがどんどんレジーナ色に染まっていき、嫌な女になっていきます…
でもそれだけでは終わらず。
登場人物の意外な過去が明らかになり、なぜこういうグループができたのか、ということについても徐々にわかってきます。
本当の友情とは何か?について考えさせられる作品です。
売れる前のアマンダ・セイフライドも出ているのでお好きな方は是非。
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小悪魔はなぜモテる?!(2010)
原題名:Easy A
「小悪魔はなぜモテる?」はララランドのエマ・ストーン主演のアメリカ映画です。
小悪魔はなぜモテる?!のあらすじ
主人公のオリーヴ(エマ・ストーン)は学校では地味な存在。
ある日、女子トイレで男好きの友人、リー(アリソン・ミシェルカ)と話していた時、オリーヴはつい「初体験をした」という嘘をついてしまう。
その話を牧師の娘、マリアンヌ(アマンダ・バインズ)が聞いていた。
マリアンヌはオリーヴと小学校からの同級生だが、マリアンヌはオリーヴに冷たい態度を取っていた。
次の日学校に行くと、オリーヴの初体験の噂は学校中に広まっていて、オリーヴはヤリ〇ンのレッテルを貼られてしまった。
嘘だと言い出すことができず、開き直ったオリーヴは自ら露出の高い服を着て、性に奔放なキャラを演じ始める…。
小悪魔はなぜモテる?!のスクールカースト解説
ララランドのエマ・ストーン主演の作品です。
まだ本格的に売れる前の、若かりし頃のエマ・ストーンが出演しています。
オリーヴは学校で可もなく不可もなく、という普通の子です。
別にダサくはないけど注目されることもない。そんな子です。
友達のリーも、派手で胸を強調した服を着ているけど別に人気者ではないです。
このリーのペースに巻き込まれてオリーヴはしょうもない嘘をついてしまいます。
そのせいでトラブルが起こりまくり、オリーヴは自分について深く考えます。
親がお金持ちで平日でもパーティーしまくっている人気者女子、噂話大好き女子など、アメリカのスクールカースト映画にありがちなキャラクターも登場しますが、オリーヴみたいな普通の子が主役、というのが珍しい映画です。
オリーヴみたいな、注目されない存在だけど友達関係は色々ある、という葛藤って誰にでもあるんじゃないかな~と思うので、共感しながら見られると思います。
最後の落としどころが現代らしくて好きです。
見終わった後はすっきりとした気分になれる映画です。
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21ジャンプストリート(2012)
原題:21 Jump Street
21ジジャンプストリートは、ジョナ・ヒル、チャニング・テイタム共演のアクション、コメディ映画です。
21ジャンプストリート(2012)のあらすじ
シュミット(ジョナ・ヒル)は高校時代、ラッパーのような恰好をしていたが、陰キャで目立たない存在だった。
シュミットが憧れの女子をプロムに誘おうと、ドギマギしながら話しかけると、その様子を見ていた運動部のグレッグ・ジェンコ(チャニング・テイタム)に「こんなかわいい子がお前とプロムに行くわけないだろ」と茶々を入れられてしまう。
一人の時にこっそりと泣くシュミット。高校生活の苦い思い出であった…。
数年後。
シュミットが警察学校に行くと、そこにはジェンコがいた。
再会した2人は協力しあって警察学校の試験をクリアしていく。
無事警察官になった2人は、薬物調査のために高校に潜入することになる。
21ジャンプストリート(2012)のスクールカースト解説
高校時代のイケてる男子とイケてなかった男子が大人になって再会。
その後の人間関係を描いているのが面白いです。
ジェンコは高校時代、典型的な運動部の嫌な奴でした。
アメリカの映画に良く出てくるジョックの男ですね。
ジェンコに傷つけられたシュミットでしたが、大人になって警察学校で出会い、流れで友人同士になります。
それで2人は高校生になりすまして潜入捜査をすることになるのですが、そこで逆転現象が起きます。
なぜかシュミットのほうが高校で人気者になり、ジェンコは不人気に。
シュミットにとっては気分が良い展開です笑
しかしそこで終わらず。
大人になって対等な関係になった2人の友情は喧嘩をしながらも続いていきます。
大人になってから新たな関係性を構築することもあるんだな、と希望をもらえる映画です。
分析してしまいましたが、そもそもアクションコメディなので、何も考えずに気軽に見られる映画でもあります^_^
21ジャンプストリートはU-NEXTで配信中です。
続編の22ジャンプストリートもあります。
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サーティーン あの頃欲しかった愛のこと(2003)
原題:thirteen
エヴァン・レイチェル・ウッド主演のアメリカのティーン映画です。
他の学園ものと違って、結構怖い、しんどい内容の作品です。
サーティーン あの頃欲しかった愛のことのあらすじ
トレイシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)は母親と兄と慎ましく暮らしていた。
トレイシーは成績も良く優等生だったが、クラスメイトの不良っぽいイーヴィに憧れ、イーヴィのファッションを真似るようになる。
イーヴィと仲良くなったトレイシーは非行に走り、次第にセックス、ドラッグに手を出すようになる。
サーティーン あの頃欲しかった愛のことのスクールカーストの解説
ウエストワールドのエヴァン・レイチェル・ウッドの出世作です。
13歳の不安定な内面に焦点を当てた映画で、心にズシっと来ますが見応えがあります。
邦題の「あの頃欲しかった愛のこと」というタイトルがこの映画のすべてを表していると思います。
13歳頃って家族といるよりも友達といるほうが楽しい時期です。
友達にとても影響を受けるし、「あの子みたいになりたい」という羨望も芽生えます。
こういうのってアメリカでも一緒なんだな~と思いました。
イーヴィみたいになりたいトレイシーは昔は大人しい、真面目な優等生でした。
イーヴィとつるみ出してから、前に仲が良かった大人しい子たちを軽くあしらうようになります。
そしてイーヴィと仲が悪くなった頃にまた大人しい子たちに話しかけるシーンがあるのですが、冷たく言われていたところがリアルでした…。
これまで冷たくしてきたんだから、仕方ないよね、という。
結構バッドエンドなので、気持ちに余裕がある時に見るのがおすすめです。
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スウィート17モンスター(2017)
原題:The Edge of Seventeen
スウィート17モンスターはヘイリー・スタインフェルド主演のアメリカ青春映画です。
スウィート17モンスターのあらすじ
ネイディーンは陰キャで冴えない学校生活を送っていると自覚していた。
兄がムキムキのイケメンで学校で人気者であることもネイディーンの辛さに拍車をかけていた。
唯一の心の支えは、親友のクリスタ。
彼女はいつもネイディーンの傍にいてくれる存在だった。
しかしある日、親友のクリスタと兄が良い感じになっているのを見つけ、ネイディーンはショックを受ける。
スウィート17モンスターのスクールカーストの解説
ネイディーンはコミュ障でひねくれているせいか、友達も少なくつまらない学校生活を送っています。
兄が1軍でいつも友達に囲まれている人気者なので、それで自分と比較して余計にみじめな気分になっています。
コンプレックスを拗らせているんですね。
ネイディーンもネイディーンで面倒くさい性格ではあります。
親友のクリスタしか話す相手がいないから、クリスタだけには感情をぶちまけたりします。
クリスタは優しい性格だから辛抱強く聞いてくれるんですけど、ある日2人の仲を引き裂くような事件が起きます。
若い頃は学校がすべてで、学校での立ち位置を気にして生きている人はたくさんいると思います。
ネイディーンもその一人で、友情、恋愛のことで悩み、暴走します。
一方的に好きになった男子に理想像を押し付けて突っ走ったり。
こういうのってアメリカも日本も一緒なんですね(笑)
ネイディーンが男に変なメールを送ったシーンがすごく面白かったですね^_^;
最後にはネイディーンなりの落としどころを見つけますが、映画だからといって都合が良いエンディングではなく、リアルな感じなのが好きです。
見終わった後は爽やかな気分になれると思います。
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まとめ
アメリカのスクールカーストを題材にした映画についてご紹介してきました。
個人的にスクールカーストという言葉は好きではないですが、学校の中でこういう序列ができるのはよくあることだと思います。
アメリカでもスクールカーストはバリバリあって、いわゆる3軍、陰キャの人は嫌な思いをすることがあります。
アメリカのスクールカーストの頂点はチアリーダーとアメフト部であることが多いですが、威張り方が尋常じゃないんですよね。
スクールカーストで下と見た人たちに対して、暴力的ないじめをすることもあります。
海外ドラマのグリーとか見てるとひどいですよね。突然ジュースぶっかけたり。
日本だと基本的には陰口、無視、ハブりが中心なので、アメリカよりはマシ、かもですね…
でも中には暴力沙汰もあるので、本当にニュースを見るだけでも嫌な気分になる時がありますよね…
今回紹介してきたアメリカのスクールカースト映画は暴力はないので、そこは安心して見られると思います。
陰口とか噂話はありますけど^_^;
陰キャ扱いされる人はアメリカの学校生活において辛い思いをしますが、嫌な思いをしつつ、集団の中で独自の立ち位置を発見したり、自分はこういう人間なんだ、と自己受容をして、アイデンティティを確立していくものだとも思います。
今回紹介してきた映画は人気者ではない人が主人公のものが多いので、一種のカタルシスを味わえるのでは?と思います。
最後はスクールカーストとか関係なく、自分なりのアイデンティティを見つける、といった終わり方をする映画が多いので、見終わった後には爽やかな気分にもなれます。(サーティーン以外^_^;)
興味がある方はぜひ見てみてくださいね。
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