エル・ファニング主演の映画「ティーンスピリット」のネタバレをご紹介します。
また、ポップミュージックが多く登場する映画で、良い曲がたくさんあったので、サントラについてもご紹介します。
ティーンスピリットの作品情報
タイトル:ティーンスピリット
原題:Teen Spirit
監督:マックス・ミンゲラ
日本公開日:2020年1月10日
ティーンスピリットのキャスト
ヴァイオレット・ヴァレンスキ:エル・ファニング
マーラ・ヴァレンスキ:アグニェシュカ・グロホウスカ
ヴラド:ズラッコ・ブリッチ
ジュールズ:レベッカ・ホール
ロキシー:クララ・ルガアード
ルイーズ:ユーソラ・ホリデイ
ルーク:アーチ―・マデクウィ
アナステイジア:ミリー・ブレイディ
キーヤン:ルアイリ・オコナー
リサ:オリーブ・グレイ
ロロ:ジョーダン・ステファンズ
ティーンスピリットのネタバレ
ヴァイオレット・ヴァレンスキ(エル・ファニング)は母親と2人で、イギリス南部のワイト島に暮らしている。
ポーランド移民なので、母親とはポーランド語で話す。
父親は幼い頃に出て行ったっきり、戻ってこない。
2人の生活は楽ではなく、家畜から取れる卵などを売って生計を立てていた。
ヴァイオレットは家畜の世話をしたり、さびれたバーでバイトをし、家計を助けていた。
学校に通っているが、あまりしゃべらないヴァイオレットは友達も少ない。
ヴァイオレットが好きなのは歌を歌うこと。
ヴァイオレットは、母親には内緒でさびれたバーで歌を歌うバイトをしていた。
観客は飲んだくれのおじさんばかりで、誰もヴァイオレットの歌を聞いていない。
ヴァイオレットの歌が終わると、拍手をする男がいた。
男はバーの外でヴァイオレットに声をかける。
男「歌うまかったな。あれはオリジナルソングか?」
ヴァイオレット「いいえ」
男「家まで送っていこうか」
ヴァイオレット「バスがあるから」
男に危機感を感じたのか、ヴァイオレットはバス停に急ぐ。
バス停でバスを待っていると、酔っ払いの4人組が近づいてきた。
「あれ~女だ!」と言いながら。
身の危険を感じたヴァイオレットはさっきの男に家まで送ってもらうことにした。
男は、クロアチア系で、名前はヴラド。
男「俺はな、昔オペラ歌手だったんだ」
ヴァイオレットは信じがたいといった表情でヴラドを見た。
家につくと、母親が詰め寄ってきた。
母親はヴァイオレットがバーでバイトしていることに感づいていたのだった。
「歌いたいなら聖歌隊じゃだめなの?」
ヴァイオレットは聖歌隊で歌うことを拒否した。
ヴァイオレットはバスからティーンスピリットの広告を見つける。
ティーンスピリットは国際的人気を誇る勝ち抜きオーディション番組。
去年の優勝者はレコードデビューをして人気者になっていた。
今年初めてワイト島で予選が開催されるということで話題になっていたのだ。
学校に行くと、友達もティーンスピリットの話題で持ち切り。
ヴァイオレットに「ねぇ、ヴァイオレットも出るでしょ?」と聞く。
ヴァイオレットは親に内緒で、ティーンスピリットのオーディションの予選の予選を受ける。
ダンスまでチェックされ、審査員の前で歌うメンバーが選出される。
ヴァイオレットも選ばれたが、未成年のため、予選オーディションの本番では保護者の同伴が必要だと言われる。
母親には頼めないと思ったヴァイオレットはヴラドに付き添いを頼むことに。
オーディションに出る日の朝、ヴァイオレットは具合が悪いフリをする。
母親が外出したのを見計らって、ヴラドと一緒にオーディションへ。
ヴラドは付き添いを了承し、受付でサインをしてくれた。
受付担当者がヴラドにクロアチア語で話しかけた。
「両親がファンなんです」と。
ヴァイオレットはヴラドが本当にオペラ歌手だったことを知る。
オーディションで、ヴァイオレットは全身全霊で歌う。
結果を出す前に保護者のヴラドが呼ばれる。
審査員のジュールズは「私達はヴァイオレットを予選に通そうと思ってるの」「でも呼吸法が全然なってないし、もっと練習しなければならない」と告げる。
ヴラドは「私が鍛える」と宣言する。
ブラドは自分がヴァイオレットを鍛える代わりに、ヴァイオレットが優勝して、レコード契約した際、50%の取り分をくれるように要求した。
ヴァイオレットは「50%?」と聞き返すが、ヴラドに頼むことにした。
ヴァイオレットはオーディションのことを母親に話し、ヴラドに家に来てもらう。
母親はヴラドを疑い、「あなたは何なの?」と尋ねる。
ヴラドは母親にヴァイオレットのマネージャーになることを伝える。
母親は「下心があるのかもしれないわ」とヴァイオレットに言う。
取り分の話になり、ヴラドが50%というが、「50%!?普通は15%でしょ」と母親が15%を主張。
「娘に指1本触れないで」と言った上で、ヴラドにマネージャーになることを頼む。
次の日からヴァイオレットはヴラドに呼吸法を教えてもらう。
ヴラドの家に行くと、オペラ歌手時代のレコードを聴いていた。
オペラ歌手時代のことをヴァイオレットが尋ねたが、ヴラドは「過去のことは話したくない」と拒否する。
ヴァイオレットは練習の傍ら、学校のパソコンでヴラドを検索。
ヴラドの娘がパリにいることを知った。
オーディション当日。
ヴァイオレットは全身全霊を込めて歌う。
ワイト島の予選オーディション参加者は、「地球外生命体」の3人組、「エンジェルX」とヴァイオレットの3組。
最初に落ちたのは地球外生命体。
エンジェルXとヴァイオレットの一騎打ちになったが、エンジェルXが優勝してしまう。
ヴァイオレットは悔しさを抑えきれずにティーンスピリットのスタッフの車を蹴りつける。
ヴラドは「最高だった」と慰める。
ヴラド「呼吸法を毎日練習してまた再挑戦すればいい」
ヴァイオレット「またなんてないわ」
絶望したヴァイオレットはブラドに「車で寝てる酔っ払いのくせに」と言って別れる。
また家畜の世話をし、バイトで働くという日々に戻ったヴァイオレット。
ある日、バイトから帰ってくると、ヴァイオレットの馬を男が連れていこうとしていたのを見る。
「ちょっと!それ私の馬よ」
「買ったんだよ、女の人から」
生活が苦しくなったため、母親が馬を売っていたのだった。
号泣するヴァイオレット。
次の日、ヴァイオレットはヴラドの家に行く。
ヴラドは家で自分がオペラ歌手時代に歌っていた歌を聞いていた。
それは、妻と幼い子供を残して国に帰った男が、別の女性と結婚したため、
最初の妻が自殺してしまった、という歌だった。
ヴァイオレットは「悲しいね」というが、ヴラドは「オペラだから」と気にしてないように言った。
ヴァイオレットは自分の父親について語り始める。
ヴァイオレットは幼い頃に母親が別の男とキスしているのを見たが、それをパパに言えなかった、と。
でも言っても言わなくてもパパは出て行ったと思うし、もう戻らないと思う、とも。
そして、ヴラドに一緒にロンドンに来るように頼む。
実はヴァイオレットの家に電話がかかってきていて、予選通過者のエンジェルXが偽の名前で参加、別のオーディションにも出ていたことで失格になり、ヴァイオレットが本選に行けるようになったのだ。
ヴァイオレットがロンドンに行くことが決まり、ヴァイオレットは島中の人気者になる。
子供たちに写真を求められたり、市場でも声をかけられたり。
ずっと親子で通っている教会でも応援される。
ロンドンでのバックバンドは、クラスメイトのバンドにお願いすることにした。
ロンドンへの出発当日。
母親はヴァイオレットに父親の金の十字架のネックレスと、いつでも話せるように、とプリペイドの電話を渡す。
ヴラドと車で出発するヴァイオレット。
ヴァイオレットは、「ロンドンまで行けばユーロスターでパリに行けるよ、娘さんに会いに行ったら?」と提案する。
複雑な表情のヴラド。
ホテルに着くと、綺麗な部屋へと通される。
荷物を置いて、ティーンスピリットの舞台を見に行く。
離れた場所には、最大のライバルになりそうな、ロキシーがいた。
バックバンドのメンバー達はロキシーを見て「美人だ」と言う。
ヴァイオレットはパフォーマンスについて、他の参加者と練習する。
部屋にスタッフがきて、ヴラドとヴァイオレットはジュールズの部屋に案内される。
オーディションの審査員であるジュールズは、オーディションの前にヴァイオレットに「レコード契約」を提案する。
「これはあなたにとっていい話よ」と昨年の優勝者、ケイヤンの例を出す。
思わぬオファーに喜ぶヴァイオレットだったが、ヴラドがマネージャーから外れること、オーディションの前に返事をすることが条件だった。
ヴラドは契約に反対する。
返事を保留にしたまま、ヴァイオレットは着飾ってホテルのバーに行く。
バーにはバンドのメンバー、ケイヤン、ライバルのロキシー達がいた。
ケイヤンがヴァイオレットに話しかけ、良い感じなる。
2人はキスをする。
ケイヤンの元彼女のロキシーは止めようとするが、2人は止まらない。
ヴァイオレットは飲みすぎの状態で、ソファに座ってケイヤンといちゃついていた。
泥酔したヴァイオレットを見かねて、バンドのメンバーが止めようとし、ケイヤンと喧嘩になる。
部屋に戻らないヴァイオレットを心配したヴラドがやってきてケイヤンを突き飛ばし、ヴァイオレットを担いで部屋を出て行く。
「あいつは女たらしだ!」とヴァイオレットに怒るヴラド。
反抗したヴァイオレットは「契約にサインしてやる!」と言って、ブラドと喧嘩別れになる。
翌朝、電話がなって飛び起きたヴァイオレット。
必死で何かを探す。
実は父親の金のネックレスを失くしてしまっていたのだった。
ヴァイオレットはジュールズに呼び出され、部屋で話す。
あなたはどうしたいの?と尋ねられる。
ヴァイオレット「優勝したい」
ジュールズ「優勝してその先は?」
ヴァイオレット「レコード契約」
ジュールズ「そうよね」
レコード契約のサインを迫られるが、ヴァイオレットは…
ヴラドは飲みすぎて公園のベンチで目が覚める。
ホテルに戻ると、ジュールズとヴァイオレットが仲良さげにハグしているのを見てしまう。
ヴァイオレットは準備をして、本番ステージに臨む。
バンドのメンバーに「ヴラドは来てない?」と尋ねるが、ヴラドの姿は見えない。
オープニングのパフォーマンスを行った後、ヴァイオレットは緊張のあまりトイレで吐く。
ワイト島の友達や母親もヴァイオレットのステージをテレビの前で見守っていた。
ライバルのロキシーは圧巻のステージを披露。
ワイト島の友人達はすごい、と息を飲む。
遂にヴァイオレットの番になり、「don't kill my vibe」という曲を歌い、全身全霊のパフォーマンスを行う。
ブラドはレストランのテレビでしっかりとその姿を見ていた。
ステージ後、放心状態のヴァイオレットに仲間が駆け寄る。
駆けつけたヴラドと抱きあうヴァイオレット。
契約にサインしてないことを伝える。
最後にヴラドはパリに行き、娘と会う。
<エンドロール>
ヴァイオレットが数々の雑誌の表紙を飾っている。
レコーディングしたり、インタビューを受けたりと、プロの歌手としての活動をスタートしていることがわかる。
ティーンスピリットの解説
監督はマックス・ミンゲラ
ティーンスピリットの監督はイギリス人のマックス・ミンゲラ。
1985年生まれの若手監督です。
父親は監督のアンソニー・ミンゲラで、自身も俳優としても活動しています。
マックスミンゲラについて詳しくはこちら
俳優としては、huluドラマ、ハンドメイズテイルのニック役で知られています。
「ティーンスピリット」はマックス・ミンゲラの初監督作品ですが、実は2009年からアイデアを温めていたのだそうです。
マックス・ミンゲラはポップミュージックが好きで、映画にも多くのポップミュージックが取り入れられています。
ララランドのスタッフが集結
「ティーンスピリット」にはララランドのスタッフが多く関わっています。
ララランドのプロデューサーのフレッド・バーガー、ララランドの音楽監督、マリウス・デ・ヴリーズ、ララランドの音楽スーパーバイザー、スティーブン・キジッキなど。
日本でも「ララランド」の冠押しで、監督のマックスミンゲラの名前は全く出てこないのでちょっと悲しいですね。
日本での知名度がないので仕方ないですが…
ティーンスピリットの豆知識
物語の舞台はワイト島
「ティーンスピリット」のヴァイオレットが住んでいるのは、イギリス、ワイト島。
ワイト島はマックスミンゲラの父、アンソニー・ミンゲラが生まれ育った場所です。
それでワイト島が舞台になったようです。
エル・ファニングとマックス・ミンゲラは交際中
監督のマックス・ミンゲラとエル・ファニングは2018年からデートしている様子が報道されています。
この映画がきっかけで交際をスタートしたようです。
ティーンスピリットのサントラ曲
Genesis / Grimes
I was a Fool / Elle Fanning
ヴァイオレットがさびれたバーで歌った曲。
E.T. (feat. Elle Fanning) / Marius De Vries & Eldad Guetta
Just a Girl / No Doubt
ヴァイオレットがこの曲を聞きながら部屋で踊りまくる。
Dancing on My Own (From “Teen Spirit” Soundtrack) / Elle Fanning
Lights (From “Teen Spirit” Soundtrack) / Elle Fanning
Little Bird / Elle Fanning
Lean On (feat. DJ Snake & M.O) / Major Lazer
皆でロンドンに行く過程で歌無しのオケバージョンが流れる。
Good Time / Elle Fanning & Teen Spirit Finalists
オーディション本選のオープニング。
Teenage Kicks / The Shades
Tattooed Heart / アリアナグランデ
ロキシーが本選で歌った曲。
Don't Kill My Vibe / Sigrid
シグリッドはノルウェー、オーレスン出身。
1996年9月5日生まれのシンガーソングライター。
エル・ファニングバージョンはこちら。
Halcyon / Orbital
Wildflowers / Elle Fanning
ティーンスピリットの感想
ティーンスピリットを早速鑑賞しました。
田舎で育った少女がオーディション番組に参加するというストーリーだけに、歌唱シーンが多く、音楽好きとしては楽しめました。
監督のマックス・ミンゲラがポップミュージック好きで、イギリス出身というだけあって、モーやシグリッドなど、ヨーロッパ圏出身の人気アーティストの曲が使われていたのが良かったです。
この曲聞いたことある!と思って親近感が湧きました。
が、ストーリーについてはちょっと辛口評価になります^_^;
まず、ストーリーに入り込めませんでした。
主人公のヴァイオレットはオーディション番組に参加するのですが、とんとん拍子にオーディションを勝ち進んでいくので、張り合いがなく感じました。
その原因の一つは、ライバルがさらっとしか紹介されてないからだと思います。
ワイト島のオーディションではライバルについては全く触れられませんでした。
本選でもそれぞれの歌唱シーンがあるだけで、人間関係はほとんどありません。
去年の優勝者、ケイヤンを巡ってロキシーとヴァイオレットがバトるくらい。
イギリスが舞台なので、イギリスで人気のオーディション番組エックスファクターをベースにしているのかな?と思いますが、オーディション番組ってドラマがあるから面白いんだと思います。
家族総出で応援しますし、投票で誰が落ちるか、生き残るのか、の瀬戸際のスリルがありますし。
ティーンスピリットも投票で優勝者が決まるようでしたが、投票シーンは一切なく。
最後には何となくでヴァイオレットが優勝したことがわかる程度。
なぜヴァイオレットが優勝したのか、の理由がもっと知りたかったです。
オーディション決勝ともなると、歌がうまい人ばかりなのは当然なので、相対評価であったり、選曲とかバックグラウンドが大事になると思うので…
ヴラドがオペラ歌手をなぜ辞めたのか?なぜヴァイオレットを応援したのかも分からず。
背景が分からないので、最後に娘に会いに行ったのも感動できませんでした。
主人公のエルファニングはかわいいので、エルファニング好きなら無条件に楽しめる映画だなと思いました。
映画を見た後にエルファニングと監督のマックスミンゲラが付き合っているのを知って、何とも言えない気持ちになりました^_^;
撮影中に好きになったのか?それともオーディション前から?などと勘繰ってしまいましたね。。
サントラはすごく良いと思うので、音楽好きの方にはおすすめです。